センター長 (横浜国立大学大学院 教育学研究科 教授) 和田一郎 
本センターは横浜国立大学大学院教育学研究科高度教職実践専攻(教職大学院)と独立行政法人教職員支援機構(NITS)との連携のもと、教員研修の高度化、多様化、体系化、組織化の実現に一層寄与することを目的として開設されました。 2022年12月に中央教育審議会が取りまとめた「「令和の日本型学校教育」を担う教師の養成・採用・研修等の在り方について(答申)」において、「教師自身の学び(研修観)を転換し、「新たな教師の学びの姿」(個別最適な学び、協働的な学びの充実を通じた、「主体的・対話的で深い学び」)を実現」していくことが提起されました。本センターは、そうした新たな教師の学びの姿を生み出すリーダーとしての「指導主事」の実践的研修の開発に焦点をあてます。近年の指導主事には、教育現場の複雑な現状を的確に分析して問題を見出す能力や問題を解決するための有効な対処方法を創出し、教育現場を適切な方向へと導く高度なマネジメント能力が一層求められています。また、教育理論に基づく指導技術の背景やその必要性、意味付けなどについて説明でき、事例研究や授業観察・分析、あるいは実践活動・現地調査(フィールドワーク)など,教育現場における検証を含む高度な指導能力も要請されます。こうした指導主事の資質能力の向上のためには、理論面のみならず実践的な研修プログラムの開発が不可欠であり、また研修成果を可視化し、研修転移を促すことによって、より効果的な研修プログラムを開発する必要があります。本センターは、こうした特徴を有する研修プログラムの開発を神奈川県内教育委員会との強固な連携を通じて推進し、質の高い教職員集団の構成を実現する役割を果たしていく所存です。